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血も血もしません!

実は、先回のヘッド交換でも下血は止らなかったのであった。
何故に?もはや原因が判らないものの多分今度はオイル上がり
ではないだろうかと思いながら早半年近くが経過。重い腰を…
'04.5.1.

シリンダヘッドからの下血以来、ブロックを交換しても吐血
ヘッドを交換しても下血、再度ブロックを新調してついに、
苦節1年、費用膨大、工数多大、やっと下血も吐血も克服…。


・何度修理しても止らない燃焼室へのオイル混入。
・ヘッドOH2回、腰下交換1回。さすがにこれで駄目ならもう86止めようと臨んだシリーズ2回目の腰下新調である。
・先の腰下は中古10万Km走行後とはいうものの、ほとんど問題の無いシリンダであったのでそのまま流用したが、オイル燃焼の激しいまま8500rpmで回し続けたので、シリンダが摩滅、オイル上がりになったものと推察された。
・ここまでオイル下がり、上がり、下がり、上がりで悩まされるとは思っても居なかったのであった。
・そこで、ついにRS加藤にて、別のAE101の腰下を作成することにした。
・max回転数を9000rpmとし、シリンダーの磨耗の少ないものを選択し、ダミーヘッドによるホーニング加工を追加した。


・クランクシャフトのジャーナル部を磨いてもらっている。左が磨き前。


・ホーニングしたシリンダ内面。若干右上に、初期磨耗を取り切れていない場所があるが、仕方なし。


・新調したピストンはAE111用。コンロッドはAE101用。


・左が今回のピストン。RS加藤にて、16V用リセスカット品を今回は組み込み。
・さすがに、相当バルブタイミングを変更する可能性が高いので安全を見越した(というか、ハンドカットするのに先回疲労大であったため)。


・親メタルは磨耗状況から中古のまま流用。
・子メタルのみTRDを新調した。


・さて、時はゴールデンウイーク初日。
・何度降ろしたことか4A-GE。なんか、一人でやっていてもあまりに簡単に分離するので、何か外し忘れているのでは?と一人でぼーっと下回りを見ていた。
・で、エンジンクレーンでホイホイ吊り上げていくのだが、このクレーンも結局元を取ったことよなぁーとただあきれ顔になるのだった・・。


・換装する新AE101+ダミーヘッドホーニング+AE111 16Vリセス追加ピストン+TRD子メタル付きの腰下。
・お金掛かっています。お願いだから治ってと祈らずには居られない・・。


・エンジンの下りたエンジンコンパートメント。
・見なれた風景にオイルの汚れが目立つ。何故?


・エンジンブロックの後方、白衣の天使のスカートにオイルの汚れが付着している。
・何故だ?ガスケット吹き抜けなのか?まさかいくらなんでもそんな事は有り得ない…。
・良く見るとカムカバーからオイル漏れ?


・降ろしたエンジンのカムカバー間のプレートを外して見ると、あれあれ?やっぱりカムカバーからオイル漏れしているでは…。
・単に燃焼室からだけのオイル消費だけでもなかった訳ね・・。
・そういえば、エンジン換装3回くらいの間、暫くカムカバーシールを流用し続けていたからなぁと反省。しかし、ゴールデンウイークの最中にトヨタ共販が開いているわけもなくそのまま再度流用。


・旧のエンジンのシリンダヘッドを外す。
・おお、強烈なオイル上がり。ブローバイガスが出ていないのが不思議なくらいシリンダ壁面は磨耗している。
・まるで鏡のように光り、ピストンリングが目視できてしまっている。オイルが上がる筈ですね…。


・外したヘッド側を見てみる。
・おお、なんだか先回同様、凄いことになっている。燃焼室もバルブも、オイルが燃えて墨になって固着しています。
・バルブステムガイドからのオイル下がりもあったようです。
・仕方が無いので、インテーク側だけステムシールを新調。考えた末、排気側のステムシールは一旦ペンチで抜き取り、再度、ステムへ打ち込んで再利用しました。さすがに先回からの走行距離を考えると、排気側まで全新設は気が引けたので・・。


・新旧AE101腰下。
・今回の腰下は、先の「白衣の天使」からは一転、「ブラックウイドウ」と呼びたくなる漆黒の黒。


・早速、翌日からヘッドの掃除と、バルブシートの摺り合わせを実施。
・しかし、何回やってもヘッドの掃除は面倒なものです。


・さあ、バルブを摺り合わせ、バルブリフターのシム調整を終えると、ヘッドを載せ換えてブラックウイドウのアッセンブリエンジン状態が完成します。
・今回のバルブタイミングは、カム山中央でIN110deg、EX110degに合わせています。
・だいたい、この状態で一服し、今後の無事を祈念してから車両搭載へとことを進めるのが習慣です。
・結合作業の腰痛を予測し、嬉しいような哀しいような至福の一時ですね…。

・今回、用事で近所に来ていたのクーノ氏をゲットし、ミッションとの結合に備えましたが、こういう手回しの良い時に限って、なんの苦労もなくセンターベアリングの先に、ミッションシャフトはいとも簡単に挿入されてしまうのでした。
・なんだ、もうやることないの?風のクーノ氏の近映。


・クーノ氏の後期GTV。
エンジンはAE111、マネジメントシステムはいつのまにかFREEDOMになっております。
・イカした車高ダウン(HTSダンパー改造装着でRrの車高をやや上げています)。


・で、早々、エンジンを掛けると、ものすごいドスのきいたエンジン音とラフアイドル。
・そんなにトルクフル?なんて思いながらシートに座っていると、しかし、いくらなんでも・・、と思いを巡らせていたら、「あっ、そうだ、O2センサーを付けてなかったかも」。
・エンジンを見ると、しっかりマニホールドに孔が開いたままでは。なーんだ、それは凄い音がする訳だ…。

こうして、又もや、ゴールデンウイークの貴重な休みを棒に振って、エンジンの換装が終了した。
しかし、試走200Kmで全回を呉れてみたが、ついに排気からのオイル漏れは無かったのだった(泣)
思えば、1年前、AE111の無加工ピストンのまま、バルブタイミングをめちゃくちゃに変えて、
ピストンに吸気バルブが干渉したことに端を発したこのエンジンオイルの下血吐血による排気への
オイル交じりの恐怖から、早1年が経過していた。ヘッドOH、換装、腰下の載せ換え、今回の腰下の
新調…。長い道程であったことよ。ここまで梃子摺らせてくれたからには、さすがにこれで最後の
エンジンということにしたい。次回、何かあったら、ボデーの酷さもあって、さすがにこの固体共
お別れかな、となんとなく思っています。さあ、最後のエンジンと共に、足を作って行きます。


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