んで歩下がる

'99.12.26.


原因はこれだった
新品を入手出来ず
中古のピストンを
そのまま組む事に


・さて、年の瀬も押し詰まった12月26日、クーノ、N西氏の両巨頭のご援助を得て、ついに再度エンジンを降ろしてしまうことにした。ついでに、ワイヤーハーネも92後期を使ってインジェクタを92後期でまわせるようにする作戦である。
・今回は、最初からエンジンを降ろしてしまうことに決めて、急がば回っていくのである。
・K氏の2柱リフト付デラックスガレージを三度お借りしての作業である。

・今回、名古屋アストロプロダクトで購入したエンジン台をクーノ氏が持参してくれたので、作業がさらにはかどった。
・エンジンからピストンを抜いてみると、なんと、#1、2、4各気筒のセカンドランドからオイルスリットにかけて棚落ちしており、一本はオイルリングを噛んでいた。それにしても、よくもまあ、シリンダが生きていたものである。
・今回、愛知共販にピストンの在庫が無く、中古の92後期のピストンをそのまま組んだ。
・ピストンリングは、棚落ちしたピストンに象徴されるように匕首(あいくち)が狭まり、ばね作用が弱くなっており、新品のリング側面がシリンダに上下共当たっているようで異常爆発を物語っている(ZAKI氏談)ようであった。
・#3は、異常がないのでそのまま組んだ(のが後で…)。

・ほいほいとエンジンは完成し、ヘッドを乗せた。ヘッドボルトは300Nm+90°まわし2回の塑性域締め。そのまえのコンロッドキャップは410Nmで締めた(のも後で…)。
・写真はピストンを組み替えたあとの腰下にヘッドを乗せる豊橋在住のN西氏(左)と多治見在住のクーノ氏(右)のダイナマイトコンビである。毎度遅くまですみません。

BEFORE
今回の、もう片方の主題は燃調の確保と点火系の安定性確保である。
・まず、 NISMOのドロッピングレジスタ(22698-36F00:\3800)を使って、86のEFIで92後期の235ccインジェクタを回すことである。
・インジェクタはクーノ氏の自宅に保管していただいていたものを事前に自宅に届けてもらっていたが、考えてみればコネクタが合わないのでそのために、先日、ムライエ氏の86を分解しているクーノ宅へ92後期4A-GEのワイヤーハーネスを取りに行ってきた。

AFTER
・車両右ストラットタワー奥のダッシュ上面についている銀色のカバーがドロッピングレジスタ。
・その為に、インジェクタに来ている2本のハーネスのイグニッションリレー側のすべての上流となる一本を辿ってレジスタのメイン側を繋ぎ、レジスタから出ている4本に各々、オリジナルが繋がっていたインジェクタの配線を結んでいく。
・N西氏はあっというまに配線被服をばらばらにしてしまい、エンジンワイヤーをエアコン+バッテリー側とエンジン補機側に分けてしまったのであった。
・あとは指示のままに繋いではんだしてテーピングするだけの3時間であった。恐れ入りました。



・で、夜半、なんとか御両人の多大なるご援助のおかげをもってワイヤハーネスの加工も完了。
・点火系のおかしい所も、スロットルポジションの接点不良とわかり、スロポジを分解してプリント配線にCRCを吹き付け擦りあわせをすることで接点不良解消し、一応すべての問題解決が出来たと思われた。
・エンジン本体は、カムカバーのシールワッシャーが一個紛失したのだが、幸いオーバーホールを待つカルベー氏の92後期4A-GEが眠っていたので失敬してしまった(許せ、オーバーホール時新品買うから)。

・そして、明日はエンジン搭載だけだと重いながら、遅い夕食を済ませてお風呂に入っていると、ふとあることが頭に浮かんだ。「4本中、3本がいかれているのに、#3ピストンだけそのまま組んでいていいものだろうか?」

・いや、決してそんな事はない。ある筈が無い。その思いは寝床に入るとますます募り、明日は思い残すことがないように、再度エンジンをばらそうと心に決めて目を閉じたのであった。
・最も急がばまわれの正反対をしているようだと思ったが、それすらが遠い遠い回り道の途中の出来事であったのだった…。


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