4A-GEの型が完成するが先かが腰下が壊れるのが先か

'01.7.22.

AE111ピストン

これがAE111ピストンだ。
以前のAE92後期に較べると、ショートスカートで、5バルブのリセスも小さい。
TOPランドは結構大きめで、さすがに量販エンジンなので耐久性を重視しているということなのでしょう。
92後期に対して、なんと言っても最も違うのは、オイルリングの入る1番下の溝に開けられたオイル孔で、92後期はスリットであったが、以前のGZの過吸気エンジンと同じドリル孔になった。
しかし、これで棚落ち強度が上がっているかと言うと、所詮、棚落ちするような気筒内温度になればどんなピストンでも溶けるので一緒の筈なのだが。


ピストンピンはピストンに付属している。
ピンの端を止めるクリップが桃色になっていた。
隣にあるのは、すっかり錆びの回った92後期コンロッド。
ここで錆びを全部落として鏡面に、という暇も根性も無い私・・・。


ピストンピンの端にオイルを塗り、手でゆっくり回しながら指し込むと、特にピストンを暖めなくてもスッと入る角度がある。
一旦入るとコンロッドもすぐ通せるので、頑張っていきましょう。


ピストンリングを嵌める。
オイルリングの上下には薄いリングが入る。その薄いリングの匕首(あいくち)がオイルリング本体の匕首に重ならないようにずらします。


NO2.、NO.1と順に嵌めていきますが、共に、匕首はオイルリングの反対側に持って行き、さらに各々の匕首はずらせておきます。
ガスの吹き抜け、ブローバイへの影響が大きいそうです。


ところで、分解した92後期のピストンの内、1個はピンの打ち込みに失敗していた。
どうも、分解して、工場の初期組み付けに全く問題の無いエンジンというものには中々お目にかからないですね…。
ピストン内のピン孔にかじり跡が付いており、抜き荷重も大きかった。
クランク側ピンジャーナルにも傷があったが、ペーパーで修正し再利用した。
このような状態でラインオフしたまま普通に走ると6万Kmも走行できるものなのか…。


組み上がったクランクシャフト。
ピストンが新品なのでなんとなく嬉しい。

尚、コンドッロのフロントマークとピストンのフロントマークを合わせて組む必要があります。
共に#1シリンダー側(86は縦置きエンジンですから車両前側)を指しています。
色が変なのは錆び落としをケミカル処理して手を抜いた為です。


オイルポンプの組み立て。
今回は、誤ってオイルポンプチェック弁のSPRGを買ってしまったので交換しました。
写真のスナップリングを外して取り出しますが、外すのは簡単ですが、組み込むのが大変で腰が痛くなりました。
コイルスプリングのへたりは無いので、交換は不要でしょう。


クランクエンドカバー側のオイルシールも組みつけ、オイルポンプ側のオイルシールも組んでブロックに付けた状態。ピストンを付ける前はクランクは軽く手で回ります。ピストンが入るとさすがにシャフトを持った手では回せなくなります。
これで、あとはバッフルプレートとオイルストレーナを着ければオイルパン接着です。


組み上がった腰下。
この後、オイルパンの凹んでいるところの錆びを落として再塗装しておいた。


ヘッド組み付け作業に先行して、朝からバルブ回り部品を再度メタルクリーンに漬けておいた。
そして、やっとヘッドに移行できるとバルブのカーボン落としをして摺り合わせをしようと思ったら、なんとまあ、バルブコンパウンドもたこ棒も行方不明では…。
来週のこころだ。



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