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春にい無し

'08.6.30.


土曜の夜、86に珍しく娘を隣に載せて、東海環状を北上していたら、瀬戸赤津の手前の
トンネルの真ん中を越えたあたりで突然エンジンから異音。と同時に、リヤがロック・・。
「ああ、焼き付きだ・・。」本能的にクラッチを切り、惰性でトンネルを下る。60Km/hr程度
でトンネルを抜けると、すぐ左に道路公団の燃料?倉庫があり、その前のパーキングス
ペースに滑り込んだ。全くセルも回らず、娘の携帯でJAFを呼ぶ。携帯で居場所をサーチ
するも、料金の掛からない範囲ではどこかは判らず、PAも近いと思い、適当にトンネル
出口の左で了解してもらった。待つ事20分、まず道路公団の巡回車のランクルが到着。
JAFから連絡が入り、見回りに寄ったとのこと。雑談し、別かれてしばらくしてJAF到着。
ローダーで引き上げてもらい、1Kmほど先のICでUターン。最短距離にあるRSKの社長
に無理を言って工場を開けてもらい、JAFに牽引代¥12,000を支払った。助かった・・。

今回は、久しぶりのエンジン爆発を記念し、全写真を大型版でお届けします。


・翌日の日曜、実家の壁紙貼りを手伝わされて いると、RSKより、「エンジンは全損バトンでした。」という楽しくない電話が。
・夕方出かけてみると、ヘッドを取ったシリンダブロックは・・。


・不思議な事に、#1気筒だけ、ピストンがコ ンロッドごと消失しているデハ!
・針金のようなピストンリングだけが残っているデハ!


・見ると、無傷で残っていて欲しかったシリン ダヘッドも、バルブがピストンに?押し込まれて陥没、バルブステムもバルブ自体も曲がっているでは。
・以前の、折れたシングルスロットルのバルブの小螺旋を吸い込んだときとは桁が違うダメージ・・。

・まあ、これでよくシリンダブロックを突き破らなかったものだわ、と思い、補機を外して みると、ちょうどエアコンコンプレッサのブラケットを外すと、そこには点検孔が空いているデハ!
・その点検孔の向こうには、コンロッドに挟まっている、砕け散ったピストンが見えているデハ!
・さらに、その点検孔から、これまた針金のようなピストンリングが出ているデハ!
・デハ!デハ!デハ!・・・。

・オイルパンを外してみたところ、これまた凄 惨な光景がそこに広がっているのであった。
・コンロッドのピストン小端部側がまず焼き付き、そのまま8000rpmで回っていたコンロッドは耐え切れず曲がり、ピストンピン部が砕け散り、コンロッ ドはブロック側に落ちて、バッフルプレートを突き破り、オイルストレーナーのパイプを曲げたようだった。
・よく見ると、コンロッドのクランクシャフト側のキャップが砕け、そのナットやスタッドボルトがそこかしこに隠れん坊をしているのである。

・燃え尽きたメタルの屑や、これまたピストン ピンが寄生虫のように蠢いている。
・ストレーナーのメッシュが新品のように綺麗だなぁ、と妙に感心。スラッジとは無縁のようだった。だからどうした、とも言えるが・・。


・バッフルプレートを取る。
・砕けたピストンの一部が、クランクシャフトとシリンダブロックの間に綺麗に挟まっている。これでは、リヤがロックする筈だわ。
・下にもピストンの破片が、その上には、ストレーナを留めていた筈のナットが落ちている。


・取り出した、#1気筒のコンロッド。
・おお、これはオブジェ・・・。洗浄して記念に飾っておこう。


・このピストンのTOPも中々なものだ な・・。
・こういうのを見ると、ピストン棚落ち程度では、東京から名古屋を帰ってくるなんて、それはさも簡単なことのように思える。のであった。


・ということで、その辺りにある破片を一同に 集めてみた。
・うーん、しかし、これはなんという光景なのであろうか・・。
・早く、次のエンジンを作らないと、週末のJ1-GPに間に合わない。「お願い、RSK社長。」と、匙を投げた私は言った。
・ああ、これで夏のボーナスは、少なくとも私の割り当て分は、冬の分も含めて喪失したのであろうことよなぁ・・。
・しかし、組んで4年、このエンジンはよく天寿をまっとうしました。合掌。



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